ルドルフ・バルシャイは、1924年9月28日、ソ連のラビンスカヤ出身の指揮者でヴィオラ奏者。モスクワ音楽院でヴァイオリンとヴィオラを学びますが、在学中に弦楽四重奏の演奏に夢中になったバルシャイはヴィオラ奏者として音楽家活動を開始、ボロディン弦楽四重奏団とチャイコフスキー弦楽四重奏団の創設メンバーとなり、前者には1953年まで所属してヴィオラを担当。
その間、1949年にはブダペストで開催された世界青年学生フェスティバルで最高名誉賞を受賞しているほか、ソ連国内のコンクールでも優秀な成績を収めています。
その後、バルシャイはレニングラード音楽院で、名教師イリヤ・ムーシンに指揮を学び、1955年、モスクワ室内管弦楽団を創設して指揮者としての活動をスタート。このオーケストラとの活動は、バルシャイが亡命するまでの20年以上におよび、バロック音楽から現代作品に至るまで幅広いレパートリーを演奏・録音、鍛え抜かれ引き締まったアンサンブルで大いに声望を高めました。
彼らは、ソ連作曲家作品の初演も多くおこなっており、中でもかつての師であったショスタコーヴィチの交響曲第14番初演は歴史に残る演奏としてよく知られています。
バルシャイはまた、室内オーケストラのレパートリー拡大にも熱心で、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を「室内交響曲」としてた編曲ヴァージョンは現在も人気のレパートリーとなっているほど。
1977年に西側に亡命したバルシャイは世界各国のオーケストラを指揮して名を高め、1991年にはナチス・ドイツによるソ連侵攻50年記念日に、ユンゲ・ドイチュ・フィルとモスクワ・フィルの合同オーケストラの指揮をして大熱演を展開(BIS)。
2年後の1993年には、久しぶりにロシアに帰り、ロシア・ナショナル管弦楽団を指揮してベートーヴェンのミサ・ソレムニスを演奏しています。
コンディション良好。
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