内径φ82mm×行程78mmで4,942cc、圧縮比9.2。4個のトリプル・チョーク・ウェーバーキャブレター付き。
ドライサンプの12気筒DOHCをミッドシップに縦置きで搭載した。水平対向エンジンとされるが、厳密には180度のバンク角を持つ
V型である。
排気量をアップすることで低回転域での扱いやすさを重視しており、最高出力は360hp/6,800pm。最高速度は302km/hで変更ない。
エンジン下部に2層構造で5速MT
が組み込まれている。
これはフェラーリや他の車に限らず、スーパーカーブームの頃から90年代中盤くらいまでは車好き達の一つの価値観として
「最高速何キロ出たから偉い」という価値観が絶対視されていてカタログスペックには多くの車に最高速が必ずと言っていい程表記されていた。
その辺の価値観は現在ではサーキットのラップタイムやニュルブルクリンクでのタイムになっていてメーカーでも筑波何秒とか
ニュル何分切りなどが宣伝文句となっている。
シャシ
角型断面の剛管スペースフレームに、サスペンションは前後ともウィシュボーンとコイルで後輪には4本のコニ製ショックアブソーバの組み合わせ。
4輪ベンチレーテッドディスクブレーキを装備。
ボディ
ピニンファリーナとスカリエッティの共同作品による流麗かつ低いスタイルで、ボディは鉄とアルミにFRPで構成された。
前部ボンネット内にはごく少量の荷物が収納できた。
内装はこの時代としては豪華で、インパネやシートも本革仕様で2シーター。
この時代のフェラーリは製造時期によって細かな仕様や部品が頻繁に変更されており、各車両によって機関や装備の仕様等が微妙に違う場合もある。
英国向け等として右ハンドル仕様車も存在し、米国向け仕様は5マイルバンパーやサイドマーカー等、外観の仕様も微妙に異なる。