初代・amadamaumaiV1.0です。バック・アップ用にストックしていた最後の1本。
当方の製造を終了してから、約1年を経過致しました。バック・アップ終了です。
ハード・ワイヤーはこれで、材料は打ち止め。今となっては、稀少な1本となりました。
大げさですが、これが世界で、たった1本の在庫です。
製作データー:
プラグ:Bruce&Shark社・真鍮製プラグ。
コード:メーカー不明・型番M27500-22ML2TO8・2芯シールド構造OFC線・AWG22錫メッキハード・ワイヤー×2でパラレル・バランス接続。
線材の情報:米国・航空機・配線用・MIL規格。
特殊用途の線材。航空機の振動、高度による寒冷状態での性能、火災事故に際しての
被覆の耐久性能、さらには、結線に際してのハンダとの確実性など。
およそ家庭使用のオーディオのスペックとは大きく違います。ヘビーな環境下での使用目的品です。
最近は、キレの良い音質が人気で、オーディオに流用する方々も増えております。
ハンダ:電子基板用・無鉛ハンダ・錫99%銀0.3%銅0.7%。
製品・全長:約850mm
製品の狙い:
多くのメーカーの場合1mの長さでの製品化が多いと思いますが、
意外と、長さを持て余していると思います。かといって、50cmでは短い。
従いまして、実用を考慮して、850mm。さらに直流抵抗を半減とするため、×2のパラレル接続としております。
コード自体の音質が「硬派」な印象ですので、少々柔らかめの音とするため、
プラグをBruce&Shark社の真鍮製プラグを採用しております。
音の印象は、錫メッキがMIL規格の結構厚め(断線防止)であるので、
OFC銅線ですが、かなりキレッキレの鋭い表現をします。
モダンJAZZなどでは、パッションを感じます。
近所迷惑を考えつつ、ついついヴォリュームを高めにしたくなります。
バランス出力の効果を確認したいと言った方に廉価提供です。
CDプレーヤー~アンプ、チューナー~アンプ、プリ・アンプ~メイン・アンプなどの接続で、効果を確認してみて下さい。
他、デッキの入力・出力、グライコの入力・出力などのRCAコードの交換でも効果を検証できます。
1週間ほども聞き続けますと、RCA同軸(1芯シールド構造)の音には戻れなくなる、、、と知人も語っております。
これには当方も同感です。
バランス出力の優位性は、近年のXLR接続対応のプロ機器で語られることが多いと思います。
これは、プロの現場では、配線の引き回しが最低でも数メートル。
オーディオの家庭内での配線の距離を遙かに上回るため、
RCA同軸コード(1芯シールド構造)などでは、コンデンサー現象で大きく音質に影響を及ぼしてしまい、
XLR仕様が採用されていると言った事が現実です。
従いまして、家庭用オーディオでは不要?とも言えるのですが、
RCA仕様が採用された、1960年代と現代の2020年代でのオーディオ環境は大きく変化。
調べてみますと、RCA同軸コード(1芯シールド構造)でのコンデンサー現象は、現在では、意外と顕著であることが
確認されており、対策として、「太め・短め」のコードを利用すると、「一定の抑制の効果」が認められております。
このため、多くのオーディオ・ファンは「伝(電)線マン」となり、高額なRCA・コードを試し、
新たなコードが出てくると、またまた利用する、、、、と言った具合であるかと思います。
趣味として、これも楽しみの内ですが、RCA・同軸コード(1芯シールド構造)である限りは、
モガミ、カナレ、モンスター、ベルデン等々果ては、純銀線、金、プラチナどれほどの高額製品であっても、
コンデンサー現象からは、逃れられません。
つまり、コンデンサー現象は根本的な構造の問題ですので、
ここを解決しなければ、50歩100歩です。
RCA同軸コードは通常「アンバランス線」と表現されます。ここを改善するには、「バランス線」つまり、
平打ち・平行コードとなりますが、これでは、シールド・レスですので、電磁ノイズに無力です。
そこで、利用できるのは、平打ちコードをシールドで包み込んだ構造。2芯シールド線。
XLR仕様に於いても2芯シールド線が利用されております。
今般は、オーディオ・ノート社のアイディアを利用して、RCA方式での「2芯シールド・バランスコード」を制作致しました。
この方法の場合、OUT側、IN側で端末の処理が変わりますので、OUT側に赤、黒のチューブを巻いております。
写真でお確かめ下さい。
注①:IN、OUT、それぞれ機器につなぐ場合、逆に接続しますと、微妙に音質が変化します。
この様な特徴が有りますので、メーカーでは製品化しづらいと言った事でしょう。
この特徴を利用し、微妙な調整にお役立てください。
注②:ヤフオクでは、多くのサイトで、2芯シールド線を利用した製品が出回っております。
一概には、言えませんが、端末の処理が、当方の方法と違う場合、「バランス出力・線」と言えない物も、多く見受けられます。
また、端末の処理が同じでも、ちょっとした仕上げの不注意でシールドが甘くなる場合があります。
2芯シールドは、本来、シールドの独立性を保つことで、効果を発揮いたします。ここの解釈を間違えますと、
単純な同軸ケーブルになってしまいます。「なんちゃって、RCAバランス・コード」もありますので、ご留意下さい。
これは、XLR仕様が「完全バランス仕様」とした場合、当方式は、「簡易バランス仕様」と言った立ち位置だからです。
従いまして、端末処理の仕上げは重要事項です。
RCAバランス・コードの構造:写真5。