ソフィア国立歌劇場/ワーグナー:『ジークフリート』
ワーグナー:
『ニーベルングの指環』第2夜『ジークフリート』全曲
マルティン・イリエフ、
マルティン・ツォネフ、
バラスガラン・ダシニャム、ほか
ソフィア国立歌劇場管弦楽団&バレエ団
パヴェル・バレフ(指揮)
演出:プラメン・カルタロフ
2012年5月30日
ブルガリア、ソフィア国立歌劇場(ライヴ)
『ラインの黄金』と『ワルキューレ』でその実力を印象づけたブルガリアのソフィア国立歌劇場によるリング・ツィクルス第3弾。
ワーグナーが1856年に着手するも様々な理由で時間がかかり、1871年にようやく完成。
リング・ツィクルスの他の作品と比べてコンパクトな8人の登場人物、その精緻な性格描写や、森の中の洞窟から森の奥へ、
さらに岩山へと場面転換の妙も含め見どころの多い充実した作品です。
このソフィア国立歌劇場『ジークフリート』の舞台も、前2作と同じくポップな演出コンセプトに貫かれています。
赤と青を基調にした照明に、不思議な幾何学模様や円錐が散りばめられ、見る者を異世界へといざないます。
今作も特撮怪獣映画のキャラクターのような装束をまとったブルガリアの実力派の歌手たちが集結。
前作『ワルキューレ』でジークムントを歌った実力派テノール、マルティン・イリエフは題名役ジークフリート、
さすらい人/ヴォータンは前2作のニコライ・ペトロフに代わり重鎮マルティン・ツォネフ、
そしてブリュンヒルデを歌うモンゴル出身のソプラノ、バラスガラン・ダシニャムが大地を震わすかのような迫力ある歌唱を聴かせます。
リング・ツィクルス締めくくりの第4弾『神々の黄昏』を大いに期待させる『ジークフリート』です。(輸入元情報)