【1】概要
・西独Grundig社の1950~60年代のコンソールに使用されていた285mmX178mm口径、大型フルレンジ、
7048-003を
密閉型エンクロージャーに
セットしたフルレンジシステムと、高域用にリボンスー
パーツィータシステムを付加した構成に
よる2Wayシステムのペアです。
・フルレンジユニットは1950~60年代のGrundigの傑作ステレオコンソール、Majesticに採用されていたものです。
・出品のユニットはフレームがクローム鏡面仕上げの高級仕様で、コーン、フレーム、マグネットともダメ―ジの無い良品です。
・Grundig社のフルレンジはTelefunkenやSiemensに比べ音が柔らかく良く伸びていることです。
・Isophone系のユニットとは異なる発想で設計、製作されているため、
当時のドイツの他の多くのメーカーに比べ独自の素晴らしい音が出てきます。
・出品のフルレンジユニットは、コーン、フレーム、マグネットともダメ―ジの無い良品です。
・大型のフルレンジユニットは高音がビーム状になるため軸を外れると高音の減衰が大きくなります。
・従いまして、高音の周波数特性、指向性改善にツィータを付加するのは非常に有効です。
・ここでは定評あるAUDIO PUR社の10cm口径広帯域リボンツィータをアドオンしています。
・出品の2Wayシステムは総合的に超高音まで再生できるヴィンテージユニットシステムとしては破格の広帯域、音域バランスの取れた美音です。
・音楽ジャンルは特に選びませんが、クラシックの弦、JAZZボーカルなどに特に威力を発揮します。
・ハイレゾもOKです。
【2】システム
「システム」
・インピーダンス:5Ω
「フルレンジ」
・ユニット口径、型式:上記
・コーン:超軽量、フィックスドエッジ。
・インピーダンス:5Ω
・定格入力:6W
・マグネット白カバーつきCKS大型マグネット
・ガスケット換装:Grundigのヴィンテージユニットのガスケットは風化しているものが多くこのユニットもそういう状態でした。
・そこで劣化しにくいゴム系のガスケットに換装しました。
・状態:上記以外のコーン、フレーム、マグネットともに大きなダメージのない美品です。
「ツィータ」
・型式:AudioPur社、RT 7040-03
・方式:リボン
・外形:100mm直径
・再生可能周波数:クロスネットワーク通過後の特性=約7000~40000Hz以上(実測)
・状態:新品、良好。
「ネットワーク」
・クロス用コンデンサ:2.2マイクロファラッド、オーディオ専用フィルムコンデンサ
・音量調整:アッテネータ付き
・なお、ツィータなしでのフルレンジ部分だけでバランスの良い再生が可能です。
【3】エンクロージャー
「フルレンジ部分」
・サイズ:幅263mm、高さ375mm、奥行210mm
・天地側の材質:天然木パイン(松)の集成材。板厚が18mmと大きいので、このサイズとしては重量があります。
・補強:内部は太い角材で十分な補強をしていますので十分な強度を有しています。
・仕上げ:240番のペーパーでのサンダーで表面処理を行い、ワトコのナチュラルオイルで仕上げています。
・パインの複雑な木目がきれいに出ています。
・バッフルと裏板:MDFで取り外すことができます。
・サランネット:濃茶クロスによるサランネットが付属します。
・入力端子:2Pのハーモニカ万力型圧着端子でスピーカーケーブルを簡単に、かつ確実に接続できます。
・吸音材:裏板に装備しているタイプです。
「アドオンツィータ部分」
・スタンドサイズ:幅120mm、高さ133mm、奥行き150mm
・スタンド材質:18mm厚のパイン集成材。安定した音が得られています。
・仕上げ:ワトコのナチュラルオイル仕上げ
【4】音
・300Bシングル(5W)無帰還アンプで試聴しました。
・能率はかなり高いので10畳の部屋でも十分な音量が得られます。
・以下の感想は主観ですのでご承知おきください。
・高音質録音のフィリックス・アーヨ+イ・ムジチの「四季」を試聴しました。
・フィリックス・アーヨの「四季」(1957年録音)は落ち着いた弦の響きが素晴らしいです。
・バイオリン、チェロなどのの倍音がきれいに再生されます。
・ホールの大きさがうまく再生されていると思います。
・次に、JAZZの名盤中の名盤「MJQ/DJANGO」(1952年録音)を聴きました。
・室内楽とJAZZを融合した、といわれるMJQですがその本質はブルースです。
・魔術師と言われたミルトジャクソンのビブラフォンがアタック音を伴って生生しく再生されます。
・ベースの音も深く伸びてよくスイングします。
・こういった音楽再生にはピタリですね。
・最後に、いつもモニターレファレンスで使用しているJAZZピアノトリオの名盤、ピムヤコブスの 「COME FLY WITH ME」を試聴しました。
・このCDは特にウッドベースの演奏と録音が素晴らしいことで有名です。
・教科書の様なウォーキングベースライン、スピードあるアタックでぐいぐいスィングします。
・また非常にきれいなシンバルの余韻が楽しめます。
・ピアノの高音域も美しく再生します。
・総じて、アコースティック系の音の伸びが良いCD,SACDなどの音楽再生に適したスピーカーと思います。
【5】輸送
・輸送は140サイズ(本体)と100サイズ(ツィータ部)の2個口の予定です。
・送料は着払いでお願いします。
【6】その他
・写真に映っているスタンドはオークションに含みません。
・到着後1週間以内に動作確認をお願いします。
・それ以降のクレーム、お問い合わせには対応できません(返答できません)のでご了解ください。
【6】Grundig 企業概要
・Grundig (グルンディッヒ )は、ドイツの家電機器メーカーです。マックス・グルンディッヒにより1945年にニュルンベルクで設立されました。
・1930年に設立されたラジオを販売する店であるFuerth, Grundig & Wurzer(RVF)が前身です。
・第二次世界大戦後はドイツでのラジオの需要を認識して1947年にキットを発売しました。
・1951年には最初のテレビが新工場で生産され急速に普及しました。
・同時にGrundigはヨーロッパ最大のラジオ生産会社のひとつになりました。
・1950~60年代のGrundigの製品はドイツのみならず、世界的に最も優秀なオーディオとして広く知られていました。
・出品のユニットは全盛期の最高峰のユニットで、造りの良さ、音の良さからそれを代表する逸品のひとつと思います。